まずインボイス制度とは
インボイス制度とは、輸出入取引において、国際的な取引の決済方法の一つで、買い手(輸入業者)が輸出業者に対して支払いを行う前に、請求書(インボイス)を発行して、支払いの条件や金額などを明確にすることで、双方の信頼関係を構築する仕組みです。
インボイス制度では、輸出業者が請求書を作成し、輸入業者に送付することで、輸入業者が支払いを行う前に、輸出業者が提供する商品やサービスに対して支払いの条件や金額を確認することができます。また、請求書には、商品の詳細や数量、価格、納期、支払い条件などが含まれるため、双方が取引内容を確認することができ、取引の信頼性を高めることができます。
インボイス制度は、国際取引において重要な役割を果たしており、国際商取引においては、輸出業者が発行する商業インボイスと、税関手続きのために発行する税関インボイスの2種類があります。
これから始まるインボイス制度とは、2023年10月1日から日本国内の取引において、電子請求書(インボイス)の導入が義務化される制度です。具体的には、日本国内で取引を行う事業者間の売買取引において、紙の請求書から電子請求書への移行が求められます。
これにより、従来の紙の請求書から、電子請求書による取引のシステム化・効率化が進み、事業者間の取引が円滑になることが期待されています。また、紙の請求書と比較して、電子請求書は印刷・郵送・受領処理などの手間が省けるため、取引のコスト削減にもつながります。
なお、この制度では、電子請求書はPDFファイル等のデータ形式で送信されることが想定されています。ただし、発行者や受領者が特別な事情がある場合には、電子化された請求書の原本を保管する必要があります。
この制度に関しては、事業者が適切に対応することで、取引のスムーズ化・効率化が図られ、事業者の経費削減にもつながるため、注目を集めています。